2020年9月1日火曜日

Workspace ONE UEM の Windows 10 更新プログラム管理 〜 配信最適化(P2P配信)動作確認 〜

 前回に引き続き、” Workspace ONE UEM  Windows 10 更新プログラム管理をテーマに、Workspace ONE UEM  Windows 10 の更新プログラム管理がどの様に行えるかをご紹介します。

 

今回は、配信最適化(P2P配信)が実際に行われているかどうかを確認してみたいと思います。Workspace ONE UEMで管理されたWindows 10デバイスに対し、更新プログラム プロファイルの配信最適化設定を適用していますが、実際に動いているのかどうかを見てみます。
 
※前回に引き続き、vExpertの特典で使用可能になったTestDriveのサンドボックス環境を使用します。vExpertの特典以外にも、VMwareのパートナー企業であれば、指定のVTSPを取得すれば利用可能になります。エンドユーザーの場合はパートナー企業やVMware社員から招待があれば期間限定ですが利用可能になります。
また、VMUG Advantage メンバーの方も使えるようです。

Getting Started with TestDrive
https://kb.vmtestdrive.com/hc/en-us/articles/360001372254-Getting-Started-with-TestDrive

 

 

■今回のデモ環境・更新プログラム プロファイルの設定概要

前々回のブログで紹介したように、Workspace ONE UEMWindows 10 (仮想マシン)×3台を管理し、更新プログラム プロファイルを適用した環境を使用します。更新プログラム プロファイルの設定内容は前々回のブログをご確認ください。



■配信最適化の効果をWorkspace ONE UEMで確認するには?⇒できません

この見出しのとおり、配信最適化が実施されているかどうかは現在のところWorkspace ONE UEMでは確認ができません。
そのため、Workspace ONE UEM的には配信最適化の設定をデバイスに適用することはできますが、どれだけネットワークを削減されたか、どのデバイスが参照されているか、などといった情報を確認する機能が現時点では提供されていません。
※MicrosoftのUpdate Complianceというクラウドサービスを使用すれば見えるらしいですが未検証です…。無償で利用できるらしい。
・Update Compliance での配信の最適化

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/update-compliance-delivery-optimization



■配信最適化の効果をWindows 10クライアント側で確認

Windows 10クライアント側では視覚的に配信最適化の効果を確認できます。

Windows 10の[設定]-[更新とセキュリティ]-[配信最適化]の順にクリックします。

下記の配信最適化設定画面の[アクティビティモニター]をクリックします。

(Windows 10のバージョンによって場所が違う場合があります)



このアクティビティモニターによって、更新プログラムをどこからダウンロードしてきたか(ダウンロード統計情報)、P2Pの配信側として更新プログラムファイルを提供したか(アップロード統計情報)、を確認することができます。


上記画面で確認したWindows 10のデバイスは、多くの更新プログラムデータ(3.4GB)をインターネット経由でMicrosoftのUpdate Serverから取得し、少しの更新プログラムデータ(344.9MB)はローカルネットワークのPCから取得していることがわかります。

(ブログ書く為にWindows 10のバージョンを上げようと、この1台だけ機能更新プログラムをインターネットから取得したためですね)



■配信最適化の効果をWindows 10 デバイス2台で比較

次に、配信最適化設定を適用したWindows 10 デバイス2台それぞれでアクティビティモニターの統計情報を確認し、ローカルネットワーク内でP2P通信が実施されていることを確認してみます。

(ここのスクリーンショットは2019年12月検証したときの情報です…ご了承ください。)


●PC-01のアクティビティモニター統計情報

このPC-01は、次に表示するPC-02より先に更新プログラムの取得を実施したデバイスです。ダウンロード統計をみると100% Microsoftから取得していることになっています。また、アップロード統計を確認すると124.6MBのデータをローカルネットワークのデバイスに配信していることが表示されています。



●PC-02のアクティビティモニター統計情報

次に、PC-02のダウンロード統計を見ると、124.6MBのデータをローカルネットワークデバイスから取得していることがわかります。PC-01のアップロード統計のデータ量と一致するので、おそらくPC-01から更新プログラムのデータを取得していることが推測されます。



このようにアクティビティモニターを使用して、配信最適化機能によってローカルネットワーク上のPC同士で更新プログラムデータをやり取りしていることが確認できます。


上記Windows 10 デバイス2台の環境は相互で配信最適化が行われるように実験的に準備した環境です。実運用では多くのPCがあり、どのPCから取得するかはわからないためこんなにわかりやすく相互通信のデータ量を確認することはできないと思います。



■配信最適化の詳細をPowershellで確認

「配信最適化が動いているんだなー」というざっくりとした感じは上記のアクティビティモニターで確認ができますが、PowerShell コマンドレットで詳細を確認することもできます。


Get-DeliveryOptimizationStatus

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/waas-delivery-optimization-setup#windows-powershell-%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88windows-powershell-cmdlets


上記PowerShell コマンドレットを実行することで、最適化状態をCLIで確認できます。

今回は以下コマンドを実行します。


Get-DeliveryOptimizationStatus | Format-Table FileID,FileSize,TotalBytesDownloaded,PercentPeerCaching, BytesFromPeers,BytesfromHTTP,Status

●実行結果イメージ

それぞれ表示されている項目は以下です。

  • FileID:処理中のファイルを識別する GUID
  • FileSize:ファイルのサイズ
  • TotalBytesDownloaded:これまでにダウンロードされた任意のソースからのバイト数
  • PercentPeerCaching:HTTP 経由ではなくピアからダウンロードされたバイト数の割合
  • BytesFromPeers:ピア デバイスからダウンロードされた合計バイト数 (LAN、グループ、およびインターネット ピアからダウンロードされたバイト数の合計) 
  • BytesfromHTTP:HTTP 経由で受信された合計バイト数
  • Status:操作の現在の状態。 返される可能性がある値: Downloading(ダウンロード進行中)、Complete (ダウンロード完了したが、まだアップロードされていない)、Caching(ダウンロードは正常に完了し、アップロードする準備ができたか、アップロード中)、Paused (呼び出し元によってダウンロード/アップロードが一時停止)

Microsoftのドキュメントから抜粋しています。



出力結果をみると、配信最適化のデータ項目毎にサイズ、インターネット/Peerから取得しているデータサイズ、などが確認できます。

また、Statusを確認し”Cashing”となっているものは、別のWindows 10デバイスに配信(アップロード)する準備ができているデータ、ということがわかります。



■まとめ

以上で、配信最適化(P2P配信)動作確認は終わりです。
配信最適化はどのデータをどのPC同士で配信しあうか、といった細かい設定はできませんし、細かい実績確認を一元的に閲覧することはできませんが、アクティビティモニターやPowerShellコマンドレットを使い統計情報やデータのステータスを確認することで、大体の動作結果や状態は確認できそうですね。



■本記事で参考にさせていただいたサイト

・配信の最適化について #3 効果測定篇

https://docs.microsoft.com/ja-jp/archive/blogs/jpwsus/aboutdo_3